ヒップホップ用語:フロウとは

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フロウとは

フロウとは、ラッパーがどのようなリズム(グルーヴ)や抑揚でラップするかを指します。歌手でいう「歌い方」や「表現」のようなイメージです。

ラッパーのスキルには、大きく3種類あります。どのような歌詞を書くかというリリックの部分、どのようにを踏むかというライミングの部分、そして、どのようにラップするかというフロウの部分です。リリックやライミングが優れていても、フロウが良くなければ、音として気持ちよく聴かせることができません。

どのようにフロウしてラップを気持ちよく聴かせるかという研究は日々行われ続けています。

そもそもフロウは、どのようなビートにラップを乗せるかによっても最適解が変わります。そのため、地域によっても、例えばイーストコーストウェストコーストでは気持ちの良いフロウが変わりますし、サウスのやや間延びしたビートに対しては、リル・ジョンソルジャ・ボーイに代表されるような、シャウト気味のフロウを乗せるクランクなどのジャンルも誕生しました。

また、主流のビートは時代に応じても変わって行くので、フロウも更新されていきます。2000年代前半には、ティンバランドやネプチューンズ、スウィズビーツなどの、打ち込み色が強い新世代のトラックメイカーたちが登場しました。こうした新世代のトラックメイカーたちのビートに最適なフロウで乗りこなして、勢いをつけていったラッパーがミッシー・エリオットジェイZでした。

2010年代以降には、多くのラッパーがオートチューンを利用するようになったことから、オートチューンをかけたときの気持ちよさなども考慮されるようになりました。結果としてフューチャーリル・ウージー・バートリル・ヨッティヤング・サグプレイボーイ・カルティに代表されるようなマンブルラップなどの新しいフロウのスタイルも登場しています。また、トラップのビートが流行したことで、ミーゴスなどが三連符のフロウでラップを乗せるようになり、こちらも流行しています。

written by @raq_reezy

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