Big K.R.I.Tの新作『Cadillactica』について知っておくべき7つのこと。

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*この記事はXXL Magazineに掲載されている記事の和訳です。

 

Big K.R.I.Tの新作『Cadillactica』

ふるわない前半を終えた後にメンバーを入れ替えるフットボールのコーチが指示したかのように、Big K.R.I.TはDef Jamからデビューアルバム『Live From The Underground』をリリースした後、控え席に戻ることとなった。彼のメジャーでのLPから二年、XXL Freshmen 2011は彼が望んだようにヒップホップに風穴を開けたとは判断しなかった。K.R.I.Tはミックステープでの努力において明らかに先端を行っていたが、『Live From The Underground』はライムの面においても、プロダクションの面においても、どこかで聴いたことがあるような凡庸なものだった。K.R.I.Tは古きサウスの影響をマスに持って来たが、彼自身の心地よい空間に留まっているように、自身の進化を制限していた。言い換えれば、壊れてないなら直さなくても良い、といった具合に。

しかし、K.R.I.Tはもっと良い物を作れたと感じたようだ。Def Jamで開かれた『Cadillactica』の視聴会で、彼はざっくばらんに彼自身の物語をどのように違う切り口で語るかについて話してくれた。K.R.I.Tは2013年の『King Remembered』や2014年の『See Me On Top Vol.4』でファンを満足させてきたが、彼はいま新天地に挑もうとしている。彼は既に”Mt. Olympus”で、獰猛さに満ちたスワッグなバースを用意して、彼の居所から飛び出してきた。Rico Loveをフィーチャリングした続くシングル”Pay Attention”は、一人の女に執着するコンセプトで作られ、親しみやすい曲となった。いずれも彼の日頃のスタイルとは異なるもので、説得力のある努力だった。

K.R.I.Tは昨日、アルバム全体を再生はしなかった。代わりに、彼はいくつか選んだトラックをフルで聴かせ、残りはLPが11月11日に発売されるまで取っておくことにした。しかし選ばれたそのいくつかのトラックはCaddilacticaという惑星を作り上げるコンセプトをしっかりと全うしていた。創造から破壊まで、K.R.I.T.の描く世界はスピーカーを唸らすに違いない音やヘッドフォンから快適な時間を提供する音、それから挑発的なメッセージで満たされていた。彼は自身の発言にも従っている。つまり、他のプロデューサーの力を借りて自身をさらに発展させているのだ。「俺にとっては可能な限り素晴らしい音楽を作るということでしかないんだ。単なる生産活動ってわけじゃないのさ」、と彼はXXLとの昨年のインタビューで語っている。「『Live From The Underground』は自分でアルバムをフルにプロデュースする機会を得たという点では一つのマイルストーンだったんだ。そして次は成長やクリエイティビティのために、自分の心地よい空間から飛び出して、他の人たちと仕事をすることが重要だと感じてるんだ。」

XXLはK.R.I.T.の『Cadillactica』に関するいくつかのノートを残している。

あなた達が知っておくべきことは以下のことだ。

 

Cadillacticaについて知っておくべき7つのこと

1. イントロでは神の視点から惑星を創りあげる

K.R.I.T.は”クリエイト”について、ある女性のことを語っている。トラックはあっという間に宇宙的でベース音の効いたトラックへと移り変わる。それはOutKastの曲を思わせる。「俺たちの時間を取ろう、俺たちはこれを始めたってフリをするんだ、これが俺たちのクリエイションだってね」、と彼はコーラスで歌う。

2. “My Sub Pt.3″が収録されている

彼はハードコアなファンのことを忘れない。K.R.I.T.のベースが強い”My Sub”のトラックは彼のアイデンティティとさえなりつつある。パート3はそれらと変わらない。いくつかのスピーカーを吹き飛ばしてしまうような強いエネルギーを持っている。「Two 15s, big bang hoe」と彼はある地点で叫ぶ。「レバーを壊してしまうまでドアノブをクランクする」と彼はあちこちで宣言する。この曲を楽しみに待つことだ。

3. タイトル曲”Cadillactica”にも要注目

前回のXXLとのインタビューにおいて、K.R.I.T.は『Live From The Underground』が終わったところをピックアップすることの興奮を語っていた。「俺が考えてたことの一つなんだ、なぜなら俺のファーストアルバムはキャデラックが地球という惑星にクラッシュしたところだ。」と彼は言う。「全てのストーリーラインは時空をリバースして、お前をキャデラックがそもそも来た先へと連れ戻すのさ。ソウルやファンクの源であるCadillacticaって惑星を創るってことなんだ」。タイトル曲ではKrizzleは彼の傑出したライムでアグレッシブに惑星の歴史を説明する。もうすぐ発表されるというPVで、多くのヘッズを振り向かせることになるだろう。

4. 彼は自身をキング・オブ・サウスだと宣言する

誰かが王座を奪いにくるようだ。K.R.I.T.は決して遠慮することなく食物連鎖の頂点だと宣言する。彼自身が言うように、誰も彼をラップで上回ることは出来ない。

5. “Do You Love Me For Real”は彼の車が彼のサブに嫉妬する曲

これは恋愛事情だ。Mara Hrubyからボーカルをフィーチャリングに迎え、K.R.I.T.はラップを離れて歌手とデュエットをする。一部しか聴かせてくれなかったが、車とサブの関係について歌っているようだった。K.R.I.T.は彼のファルセットでいくつかの高音を出しているという。彼のまた異なる一面に期待しよう。彼はこの曲が結婚式の定番曲になると信じているという。さぁ、鐘をならそう。

6. 彼はちょうど良い数のコラボレーションをしている

『Live From The Underground』はほとんどサウスのアーティストだったが、『Cadillactica』はちょうど良い具合にフィーチャリングを迎えている。Raphael Saadiqは”Soul Food”に登場する。K.R.I.T.自身がプロデュースしたバンガー曲”Mind Control”にはウィズ・カリファとE-40を迎えている。上り調子のジャズ・スターであるKenneth Walum Ⅲも”Stand By”に登場するし、Jamie N Commonsはアンセム曲”Saturday’s A Celebration”に貢献している。

7. 最後のトラックはCadillacticaの死だ

すべての偉大な物語は終わりを迎えなければならない。Big K.R.I.T.はCadillacticaに関する答えのない問いを一つも残したくなかったという。だからこそ、彼はテーマの上でも惑星を破壊してしまうことにしたのだ。”Lost Generations”はそのアイデアに基づいており、ハングリーなLupe Fiascoをフィーチャリングしている。

 

トラックリスト

1. Kreation (Intro)

2. Life

3. My Sub, Pt. 3 (Big Bang)

4. Cadillactica

5. Soul Food

6. Pay Attention

7. King of the South

8. Mind Control

9. Standby (Interlude)

10. Do You Love Me

11. Third Eye

12. Mo Better Cool

13. Angels

14. Saturdays = Celebration

15. Lost Generation

16. Mt Olympus (Reprise) [Bonus Track]

17. Lac Lac [Bonus Track]

18. Let it Show [Bonus Track]

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