「黒人が音楽スターとして活躍することを可能にしたのはマイケル・ジャクソンだった」。マイケルよりも上に手が届いたときに、カニエが感じたクリエイターとしての壁。

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・このインタビューの元動画はこちらです。

・part1:「ドラッグ、お酒と一緒に消費される音楽よりも、人に影響を与えてしまう芸術作品を作る」。カニエが語る『YEEZUS』で目指したものとは。

 

黒人が音楽スターとして活躍することを可能にしたのはマイケル・ジャクソンだった

Kanye:

数日前Jhon Legendの結婚式でQuincy Jhonesにあったんだけど、そのときQuincyが言ったんだ。

「Michelみたいな奴らが黒人アーティストに対するバリアを崩してくれたんだ」ってね。

知ってるだろ?

Michaelは、黒人っていう理由だけで、自分のPVをテレビで放映する為に戦わなければならなかったんだ。

あの、Michel Jacksonだぜ、彼は黒人ですらない!

MichelはMichelだ!

肌の色で分類されるようなレベルのアーティストじゃないだろ?

俺にとっても、全ての創作活動は常にチャレンジだ。

でも一度も社会的な障害で立ち止まる事なく、こんなに高いレベルまで上昇して来る事が出来た。

それは俺の母親や父親、おじいさんが築いてきてくれた公民権のおかげなんだ。

Michelはそれを音楽でやった、だから今の俺が居られる。

 

素直に商業化される、扱いやすい黒人しか求められていない

マイケル・ジャクソンが届かなかったポイントに手が届いたとき、彼が切り開いていない壁にぶつかった

kanye:

今、俺”Kanye West”に対して不満を持っている奴らがいるだろ。

俺の熱意のこもったスピーチを戯言だと行ったり、「なんでそんなことを言うのか」と怪訝がったり。

でもな、俺は「俺の人生の”トゥルーマンショーの船”はもう壁の絵に当たったんだ」って言いたいんだよ。

 

*トゥルーマンショー:1998年映画、主人公の生きた世界が全て偽物だったという事に気づくシーン。

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しかも、俺はMichaelでさえとどかなかったポイントまでとどく事が出来た。

俺はガラスの天井にもう手が届いたんだ、アーティストとしてもセレブリティーとしてね。

俺が言いたいのは、俺は生産者なんだってことだ。

服だけじゃなくて、飲み物のボトルのデザインとか、建築、なんかでも考えられるもの全てだ。

しかもおれはそういう生産者としての仕事をもう10年もやってる。

でも回りを見渡せば、俺みたいな事を言っている奴は誰も居ないじゃないか。居たとしてもバカみたいに静かだ!

だから、ちょっと待てよと。

今は、まさに公民権運動の最中みたいたじゃねーかってね。

south parkがパロディーした俺たちのパリでのファッションウィークの時の写真を覚えてるかい?

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アレの面白い所ってのはな、アレがなかったら誰もGivancyをゲットーな感じで着こなす事が出来るなんて想像しなかったはずってところだよ。

俺が履いていたたピタピタのジーンズの名前なんて気にもとめなかったはずだ!

 

Zane:

君はその事についてもレコード中で語ってたよね。

皆、君がリアルなラップを蘇らせたと思ってるよ。その事もレコードの中で言ってたよね。

 

Kanye:

そうだ俺はリアルなラップをよみがえらせた。

俺はドープな事をするよ。

この機会に言わせてもらうけど、俺はたまにHypebeast.comを見て、なにか新しい物が出ていないかチェックしている。

それで、俺の名前がメディアに出る度に、俺の事をネガティブに書く奴らが必ず居る。

「あいつ何がしたいんだ?」とか「なに頑張っちゃってんだwww」とかね。

俺が頑張っている事を笑う奴らさ。

でもな、俺は10年も人類のためになるような商品作りをしてきたんだぜ!

奴らは分かってないんだ。

 

“ラッパー”がラジオ向けの商業ミュージシャンに成り下がった

例えば、俺が「こいつはPushaTっていう奴さ」って皆に紹介する時、PushaT自身にも奴がPushaTである事について、念を押さなきゃならないんだ。

だって、ラジオはPushaTの曲を純粋にプレイしようとはしてない。

R&Bのフックを貼付けたり、クラブでプレイする時は他の曲と合うようにトラップのテンポを変えたりするんだ。

奴がClipseとしてアルバムを出してた事なんて覚えちゃいねー、それが全てだってのに。

なんで俺が音楽とデザインを関連づけるかというと、音楽自体、クリエイターとしての俺ら自体がデザインなんだって事だ。

Clipseを神だとすれば、作るべき音楽は、俺らのクリエイティビティに対するサウンドドラックであって、流行を意識したトラップのサウンドトラックは、俺らのクリエイティビティに対するサウンドトラックじゃないってことだ。

俺は”Can’t Tell Me Nothing”(Graduationより)をやったし、あの曲は大好きだ。

でも、今ではトラップは限界以上に商業化されてしまってる。

誰とは言わないけれど、昔の”R&B nigga”って言葉を使ってた頃のようにね。

それから、ついに”rapper”がが出てきた。

“rapper”は”R&B nigga”になんて成りたくなかったはずだろ。

でも今じゃ”rapper”が新時代の”R&B nigga”になっちまった。今度は”rapper”がラジオの新しい顔だ!

どうなってるんだ!カルチャーは何処に行っちまったんだ!。

だから俺は叫んてる、Anna Winterとのディナーの席で、PushaTとのセッションの場で。

 

カニエのファッション界に対する怒りと不満

レザー・ジョギングパンツの恨み

俺とVirgilはローマでFENDIに何度も何度もデザインを提案したけどその度に却下された。

レザーのジョギングパンツのデザインを6年前に提案してたんだぜ、でもあいつらはNoっと言って突き返した!

今じゃ、どれだけの奴ら(motherfucker)がレザーのジョギングパンツ履いてると思ってるんだよっ!?

Hedi Slimane(ロックテイストのデザイナー、レザーのジョギングパンツを出したと思われる)が「コレが俺のコレクションだよ」みたいな顔して五千ドルのジーンズとか、気取ったモノをそこら中で売ってるけど、言わせてもらうぜ。

俺らがカルチャーなんだ!!!

Rapが新しいロックンロールなんだよっ!!!俺らがロックスターなんだよってんだ!!!!

 

Zane:

ここのところずっとそうだよね。

 

Kanye:

ここのところずっとそうなんだよっ、Hedi Slimaneめ(名指しで怒る)!!!

俺らが本当のロックスターなんだ!!!

そして、俺がその中でも一番ビックなんだ!!!

俺は地球でナンバーワンのロックスターなんだよっ!!!!

 

「自分を何様だと思ってるかって?さっき言っただろ、神様だよ!」。お前は何でも出来る、と言われて育てられたカニエの成功観。に続く。

 

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