主催者必見!サイファー企画を成功させるための6つのコツ。

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※この記事は異次元様に寄稿していただきました。

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私が経験してきて、いくつか気づいたことがあるので、備忘録も兼ねて、記述したいと思う。

 

(1)毎週何曜日、毎月第何曜日というように固定する

定期的に決まった日時で開催することで、参加者に無用な混乱を与えずに済み、人数の確保がしやすくなる。

 

(2)雨天をしのげる場所がある

rain

(1)を実行するにあたり、天気の問題が生じる。しかしながら、雨や雪が降ったからといって、サイファーを中止にすると、(1)が守れず、これまた参加者に無用な混乱を与えかねない。よって、雨をしのげる場所が近くにある場所を選ぶべきである。

 

(3)アンプもしくはビートボクサー、サンプラー叩きの確保

amp

音がなければ始まらない。アンプでおすすめなのは、crateシリーズである。

新宿サイファーでは、crate tx50を使用しているが、tx30で十分過ぎる。むしろ、tx50を選んだのを今となっては後悔している。なぜなら、最大出力の五分の一程度しか結局のところ使っていないのに、11kgもあるアンプを運ぶ手間ができるからである。おまけに、値段も高い。Tx50の下位互換ともいえるTX30で十分だろう。

ただ、TX30は現在ネットショップでは購入できないようで、ヤフオクから調達するしかなさそうだ。Tx15ならまだネットショップでも購入可能なようだ。

なお、調達するにあたり、おすすめの店は、サウンドハウスだ。

soundhouse

http://www.soundhouse.co.jp

メールでの問い合わせなどは不親切としか言えないが、値段の安さだけに目を向ければ最高である。

この店舗では、坂寄さんという方が一番機材に詳しいらしい。対応は丁寧で、基本的に一日で返信がくる。

なお、マイクを使うとしたら、ハウリング防止のため、単一指向性マイク(新宿サイファーでは、Pioneer DM-DV15 単一指向性ダイナミックマイクロホンを使用している)を買う方が良いだろう。

ハウリングは、カラオケなどでたまに鳴る『キーン』というあの嫌な音のことである。これは、アンプから出た音をマイクが拾い、その音をアンプが増幅させて 出力し、それをさらにマイクが拾い、という無限ループの結果の産物なのである。つまり単一指向性マイクを使えば、この厄介者を撃退することができる。単一 指向性というのは、特定の方向の音しか拾わない性質のことを指す。

さて、上記でさんざんアンプについてああだこうだ、と述べたのだけれど、一番いいのはやはりビートボクサーの確保である。しかし哀しいかな、ラッパーは掃いて捨てるほどいるのに、ビートボクサー人口はかなり少ない。全国大会のバトルの予選参加者(2013年に行われたJBC)も、140名しかいない。エントリー受付がこの人数なわけで、全国に140名しかいないわけではないが、UMB(国内のMC BATTLE)のエントリー総数が1000人を超えることを考えると、プレイヤーの少なさが伺える。

少数派の彼らを仲間に迎え入れるのは、至難の業である。そもそもラップに興味がない人もいるわけで、サイファーの特徴として、彼らが主人公になりにくいと いうのもある。また、彼らは少数派ゆえに村人意識が強くて、仲間の結束力が極めて強い。言い換えてみれば、内にこもりがちなのだ。

ただ、仲のいいビートボクサーを一人でも確保できれば、後は自ずと、他のビートボクサーも参加してくれるようになるだろう。

beatbox

とはいえ、ここで問題となるのが、サンプラー叩きである。率直に言ってしまえば、サンプラー叩きとビートボクサーの共存は難しい。ビートボクサーの数が少 ない のなら、音出しの役割を代わる代わるやればいいのだが、ビートボクサー率が増えだすと、そうもいかない。上ネタをサンプラーが、ドラムスネアをビートボク サーが、とやっても、どうもしっくりこない。どうしても、サンプラーの方が鳴りがいいからである。

sam@ler

 

(4)マナーを守ることを徹底する(路上喫煙禁止区域なら禁煙、ポイ捨て禁止)

tabacco

言うまでもないが、マナーを悪くして、居場所を失うのは自分達であることを肝に銘じよう。来た時よりも綺麗にして帰るとなおよろしい。立つラッパー跡を濁さずの精神で。

 

(5)未成年の喫煙、飲酒は禁止

smoke

面倒に巻き込まれるのは主催者。禁止にしておこう。

 

(6)Twitterの活用

twitter

宣伝効果が見込める。特に、@cypherbotはフォローして、日時、場所をまとめた内容を送り、定期的に宣伝してもらうようにお願いしてみるべきだ。

 

最後に

サイファーを始めるのは簡単だ。しかし、サイファーを続けることは難しい。手軽に始められる分、止めるのもお手軽だ。

ただそのおかげで、リスナーとラッパーは非常に近い立ち位置でいられる。普通、バンドマンとリスナーが入り乱れてセッションをすることはほぼありえないだ ろうが、サイファーならフリースタイルさえできるようになれば、ラッパーとセッションができるのだ。身近なアイドルならぬ身近な音楽家、それがラッパーで ある。

ところで、サイファーは路上ライヴと違い、内向きの輪っかになるので、宣伝効果はほとんど見込めない。そのため最初はラップができただけで楽しくて満足し ていたものの、その初期衝動を忘れ、なぜ客もいないところでラップをしているのだろう、と思ってしまいがちになり、とうとうやめてしまう。そんなケースが 多い、のではないだろうか。

止めていった方々に直接聞いたことはないので、推測になるのだが、止めた一人はそう言っていたし、事実、私もそう思うことがあった。

だからこそ、他のサイファーとは違うことをやっているし、ただの自己満足に終わらないように様々な工夫をしている。

往来の激しいところで、アンプ二台、マイク二本、iPad DJ、四ヶ月に一度のサイファーチャンピオンMC BATTLEをクラブで開催等々。

今後、サイファーが生き延びていくためには、積極的に宣伝効果のある方法を実践していくべきではないだろうか。

あくまで一つの考えなので、取捨選択してくれれば幸いである。

 

ライタープロフィール

この記事は異次元さまに寄稿していただきました。

・Website
http://izigen3.jimdo.com/

・Twitter
@newdimension3

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トラックリスト

1. 蛍マシーン Track by HakobuNe

2. 非危険物国家 Track by k

3. 偏見差別の狩入れ時 Track by HakobuNe

4. 恋に落ちた幽霊 Track by Nostalgy

5. スキル愛好家に告ぐ Track by HakobuNe

6. 愛による整形 Track by 異次元

7. 落涙を忘れたロボ Track by 蓮臥

8. 貴族と白馬 Track by k

9. 夢色万華鏡 Track by 蓮臥

10. 絶滅危惧種指定歌詞 Track by DJ Nej

11. あなたは操り人形 Track by HakobuNe

12. 遺失物自分 Track by 異次元

 

Story Telling HIPHOP?いや、違う。Novel Style HIPHOP……。起承転結を意識したリリックが持ち味。星新一が考案したショートショートをわかりやすく歌詞に落とし込んだラッパー。
物書きとしても活動しており、その経験をヒップホップにも活かしている。
オチは皮肉めいたものが多いものの、それは現代社会への警鐘を鳴らすため。2014/1/8にドロップされたアルバムのビートは、狐火,Daoko、電波少女などのラッパーにもトラックを使われた実績のあるHakobuNe、そして呂布カルマなどにもトラック提供をしているDJ Nej、蓮臥などが担当している。

【略歴】
産まれは大阪、育ちは滋賀。23歳より、滋賀県でサイファーを始める。24歳より名古屋に活動拠点を移し、金山サイファーを主催。神門、SLACK、PUNPEE、しろくま、メテオ、LITTLE、狐火、志人、なのるなもないなどをゲストに迎えたイベントでライヴを行う。2013年より東京へ。新宿サイファーを主催し、サイファーやバトルの認知度向上に努めている。

 

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