はじめに
今年最後の投稿になります。なので、今回は来年の投資テーマを考えてみたいと思います。
written by @raq_reezy
米国の景気減速
米国の景気減速については、以下でガンドラック氏の見方を紹介しました。
米国の景気が減速する場合、マーケットにおいては、以下のような動きがみられるでしょう。
- 米国の金利低下
- 米国企業の利益減少
- ドル安
そうすると、投資妙味があるのは、以下のような投資対象になります。
- 米国債(ただしドル安に注意)
- 米国株のショート
- ドルのショート(円買い)
米国債はドル安に注意したいところで、対応方法としては2つ考えられます。1つは為替をヘッジする方法で、米国債を買いつつ、ドルをショートしてヘッジします。もう1つは、なるべく少ないドルでたくさん米国債のポジションを取る方法で、要はレバレッジをかけて米国債を買う方法です。
僕は為替取引をやらないので、2の方法を採用しています。具体的には、TMFという20年+国債の3倍レバレッジETFでポジションを取っています。この辺りは、少し難しいため、不要なドルは円に戻しておくという程度の対応でも良いかもしれません。
米国株のショートは、企業利益が順調に減少すればリターンが得られると思いますが、金利の低下は株価にポジティブなため、なかなか企業利益が悪化せずに金利だけ低下すると、待っている間にどんどんポジションが負けていく可能性があり、あまり投資妙味はないかなと思っています。
ドルのショートは、為替取引をする方なら候補だと思いますが、ボラティリティが高いため、レバレッジには注意する必要があります。
日本のインフレ
来年は日本にもインフレがやってくると思っています。円高が進むことで、輸入物価が抑えられて、デフレ傾向に戻る可能性もありますが、現時点ではインフレが4%を超えてくることをメインシナリオとして考えています。
そうすると、マーケットには以下のような影響があると思います。
- 金利上昇
- 日本株のマルチプル低下
- 円高
これを取りに行くトレードとしては、以下があるでしょう。
- 日本株のショート
- 日本国債のショート
- 銀行株のロング
日本株のショートは、特に円高に弱い輸出企業をショートすると良いでしょう。日本国債のショートは、10年債ショート5倍の投資信託があるので、そちらを買うのが簡単です。
銀行株は、金利上昇によって収益増の恩恵を受けると思いますが、日本株ではあるのでマルチプル低下の悪影響も受けるでしょう。しかし、日本の銀行株はマイナス金利政策のもとで嫌われて、ずいぶんと売り込まれてきたので、すでにマルチプルは比較的割安ではあります。
個人的には、現在(2022年12月23日執筆時点)は銀行株のロングポジションを持っているため、しばらくこちらを保有しつつ、どこかのタイミングで日本国債のショートに切り替えようかと思っています。
結論
あくまでも個人的な予想ですが、来年、大きな利益が見込める可能性のあるポジションは、米国債のロングと日本国債のショートだと思っています。また、ドルと円は、なるべく円建ての資産を多くしておく方が安心できるでしょう。
米国の景気後退や日本の金利上昇といった、市場にネガティブなイベントをこれらのポジションで上手に資産を減らさずに(あるいは増やしつつ)乗り越えることができれば、そこには安くなった株を拾うチャンスが広がっていると思います。
ということで、今年の更新はこれで最後となります。来年もよろしくお願いいたします。
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