何のためにお金を配るのか
玉木さんがこんなツイートをしてました。
同感。とりあえずの事業者支援(それも小出しで限定的)に話が終始しておりマクロ経済の視点がない。そもそも40兆円程度のGDPギャップがあり、デフレに陥らないためにも追加現金給付や消費税減税が必要なのに与野党の第一党からは経済刺激策の話が出てこない。ぜひ進めよう。 https://t.co/1C62iykvG7
— 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) January 24, 2021
玉木さんは聡明な方だと思いますが、このツイートは本当に意味不明だったので、ちょっと書きたいと思います。
まず、お金を配る目的は、新型コロナの自粛で誰も飢え死させないためなのか、経済刺激なのか。
僕は、前者の目的でなら、お金をしっかり使うべきだと思います。しかし、後者の目的であれば、現時点でお金を配っても経済刺激はできません。
なぜなら、いま経済が収縮しているのは「みんなお金がないから」ではなくて「お金を使いたくても自粛で使えないから」です。ひょっとして、この違いが本当にわかってないのだろうか。。。
一律ではなく困っている人に絞って、しっかりお金を配るべきだと思います。
なぜ、お金配っても経済刺激できないのか
いまの社会は「お金がないから経済が悪化している」のではなく、「お金を使いたくても使えないから経済が悪化している」のが実情です。
実際に、お金は増えている人の方が多く、2019年から2020年では貯金の中央値が上がっています。お金を使いたくても使えないから、貯まっている人が多いということです。(もちろん仕事がなくなって減ってる人もいます。なので、その人にはコロナが終わるまで、しっかりとお金を給付すべきです。)
旅行に行きたくても行けない、遊んだり・外食したくても、8時にはお店がしまる。
そんな状況で、一律でお金を配っても、そのお金は市中に流れません。大部分は貯金残高に積み上がって終わりだし、使うにしてもインターネット産業(スマホゲームとか)や投資くらいしかない。これらは新型コロナが追い風になっている業界で、経営に困っていません。そして、ばらまきによる法定通貨の価値毀損によって、仮想通貨や株の価格は不自然な領域にまで爆騰しています。
経済を刺激するために一律でお金を配るべきだという人は、お金を配れば、みんなが普段の2倍の食材をスーパーマーケットで買ってきて、一日6回自炊をすると思っているのでしょうか?
まとめると、自粛を求められている限り、お金を配っても、インターネットに適応してコロナで追い風を受けている産業にさらにお金を流すだけ、或いは資産インフレを招くだけです。これらは格差拡大に寄与します。
まずは一刻も早くコロナを終わらせること
まずは、一刻も早くコロナを終わらせることです。
コロナの自粛さえ終われば、みんな「久々に集まって飲もうよ」となって、一気にお金は動き始めます。ここで、さらに活性化するためにGo Toを絡めてもいいですが、ぶっちゃけそんなことしなくてもいいレベルでお金はものすごく動くと思います。みんなストレス貯まってるから。街に出て遊んでいいなら、明日にでもお金を使うでしょう。
そのためには、一にワクチン、二にワクチン、三にワクチンです。
イスラエルでは大規模にワクチン接種が進んでいます。アメリカでも、ロシアでも、中国でも、ヨーロッパでも、カナダでも、アラブでも、ワクチンの接種は始まっています。
日本も、とにかくワクチンを急ぐこと!!
そして、ワクチンでコロナが終わるまでの間、これはもう戦いの終わりが見えてきてるわけですから、コロナの自粛によって収入が断たれた人に絞って、しっかりと終戦までお金を給付していくと良いと思います。
以上!一律給付はなしで!