はじめに
あけましておめでとうございます。今年も、識者や僕自身による相場見解などをお届けしていきます。
初回はやはり米国のインフレから取り扱おうと思います。インフレのテーマも少し飽きてきたところもありますが、僕自身はインフレ沈静化からの金利低下にむけたポジションをとっているため、やはりしっかりと沈静化していく様子を見届ける必要があります。
そもそも2022年内に金利はもっと下がっていくと思っていましたが、想定以上に持ち堪えており、長期金利は3.8%台まで戻ってしまいました。
とはいえ、インフレ率が下がれば、いつまでもFRBは利上げを続ける必要はありませんから、インフレの状況をしっかりとウォッチしていくことが大切になります。
written by @raq_reezy
住宅市場のインフレは順調に低下している
まずは、ケースシラー指数を見ておきましょう。

S&Pケースシラー指数(2022年12月発表)
2022年12月28日に発表された、2022年10月のケースシラー指数は前年比+8.6%と順調に低下しました。
また、以前紹介したようにケースシラー指数には遅効性があるため、実際にはもっと住宅市場が悪化している可能性もあります。
新規失業保険申請件数も増加傾向
12月24日週の新規失業保険申請件数も見ておきましょう。
インフレが加速するときも、減速するときも、最も遅れてくるのが雇用市場です。そんな雇用市場においても、新失業件数は増加傾向にあるように見られます。失業保険は失業時に申請するので、申請件数が増えているということは、当然ながら、失業が増えているということになります。

米国新規失業保険申請件数(2022年12月24日分)
2022年の7月〜10月にかけては減少していましたが、直近は再び新しい失業が増えているようです。現在、解雇などが大きく話題になっているのは、主にテック業界、次いで金融業界くらいです。しかし、今年の第一四半期が終わる頃には不動産業界等においても、新規失業が増えてくるのではないかと考えています。
結論
スピードの前後はあれど、基本的にはインフレは沈静化に向かっています。そのため、引き続き、債券をメインにしたポジションを維持しようと考えています。
もちろん、心配がゼロというわけではありません。例えば、アメリカには大寒波が押し寄せており、それによってガソリン価格が再び高騰しているという話も聞きます。また、中国の経済再開などが始まると、原油の需要が増えて、エネルギー価格の高騰を招く可能性もあります。
しかし、ガンドラック氏の見立てを以前紹介したように、基本的にはアメリカの景気は終盤に近いと思っています。
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