アメリカにおける2022年末のインフレ沈静化状況を振り返る

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*マクロ経済の考察は「Mercury’s」に移行しました

はじめに

あけましておめでとうございます。今年も、識者や僕自身による相場見解などをお届けしていきます。

初回はやはり米国のインフレから取り扱おうと思います。インフレのテーマも少し飽きてきたところもありますが、僕自身はインフレ沈静化からの金利低下にむけたポジションをとっているため、やはりしっかりと沈静化していく様子を見届ける必要があります。

そもそも2022年内に金利はもっと下がっていくと思っていましたが、想定以上に持ち堪えており、長期金利は3.8%台まで戻ってしまいました。

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2022年内はインフレ率の低下がテーマ、やがて失業率上昇でリセッション相場へ

2022年11月30日

とはいえ、インフレ率が下がれば、いつまでもFRBは利上げを続ける必要はありませんから、インフレの状況をしっかりとウォッチしていくことが大切になります。

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FRBの鷹派スタンスはポーズなので、逆張りで買って問題ない

2022年12月22日

written by @raq_reezy

住宅市場のインフレは順調に低下している

まずは、ケースシラー指数を見ておきましょう。

S&Pケースシラー指数(2022年12月発表)

S&Pケースシラー指数(2022年12月発表)

2022年12月28日に発表された、2022年10月のケースシラー指数は前年比+8.6%と順調に低下しました。

また、以前紹介したようにケースシラー指数には遅効性があるため、実際にはもっと住宅市場が悪化している可能性もあります。

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インフレが簡単に収まらずに長期化・再燃しやすい理由を住宅市場の具体例で理解する

2022年12月16日

新規失業保険申請件数も増加傾向

12月24日週の新規失業保険申請件数も見ておきましょう。

インフレが加速するときも、減速するときも、最も遅れてくるのが雇用市場です。そんな雇用市場においても、新失業件数は増加傾向にあるように見られます。失業保険は失業時に申請するので、申請件数が増えているということは、当然ながら、失業が増えているということになります。

米国新規失業保険申請件数(2022年12月24日分)

米国新規失業保険申請件数(2022年12月24日分)

2022年の7月〜10月にかけては減少していましたが、直近は再び新しい失業が増えているようです。現在、解雇などが大きく話題になっているのは、主にテック業界、次いで金融業界くらいです。しかし、今年の第一四半期が終わる頃には不動産業界等においても、新規失業が増えてくるのではないかと考えています。

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米住宅市場大手レナー社決算:来年の第二四半期には賃金が下がり始める。住宅の供給不足は長期的に続く

2022年12月26日

結論

スピードの前後はあれど、基本的にはインフレは沈静化に向かっています。そのため、引き続き、債券をメインにしたポジションを維持しようと考えています。

もちろん、心配がゼロというわけではありません。例えば、アメリカには大寒波が押し寄せており、それによってガソリン価格が再び高騰しているという話も聞きます。また、中国の経済再開などが始まると、原油の需要が増えて、エネルギー価格の高騰を招く可能性もあります。

しかし、ガンドラック氏の見立てを以前紹介したように、基本的にはアメリカの景気は終盤に近いと思っています。

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ガンドラック氏:米国景気が良くなる理由が見当たらない

2022年12月29日

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