FRBの鷹派スタンスはポーズなので、逆張りで買って問題ない

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*マクロ経済の考察は「Mercury’s」に移行しました

はじめに

先週のFOMC以降、少しマーケットが下げています。今回はその原因を整理した上で、僕自身の相場と向き合うスタンスを再確認しておきたいと思います。

written by @raq_reezy

FRBの鷹派スタンスに失望した市場

先週のFOMCでは、2023年のFF金利が5%を超えることがシグナルされました。市場はFF金利が5%を超えないことを予想していたため、「FRBは思っていたよりも金利を上げるようだぞ(鷹派だぞ)」ということで、株や債券が売られています。

3.4%台まで下がっていた米国長期金利は3.6%台に戻しています。

米国10年債金利(2022年12月20日)

米国10年債金利(2022年12月20日)

株や債券の価格と金利は逆相関するので、株価は当然ながら下がっています。

S&P500(2022年12月20日)

S&P500(2022年12月20日)

FRBの鷹派スタンスはファイティングポーズである

しかし、ここで注意したいのはFRBの鷹派スタンスはあくまでもファイティングポーズだということです。

言い換えると、FRBは何がなんでも金利を5.1%以上に上げたいわけではありません。FRBのメッセージは「金利を5.1%以上に上げてでもインフレを退治する」ということであり、インフレさえ退治されてしまえば、金利を5.1%以上に上げる必要はないわけです。利上げは目的ではなく、あくまでもインフレ退治の手段だということです。

では、インフレの状況はどうかというと、以前に確認したように順調に下落しています。

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2022年12月15日

ここでFRBが「インフレが下がってきたから、あんまり利上げしなくても良いかもね」と緩和的な(鳩派の)スタンスを取ってしまえば、市場は調子にのって、株価や債券価格が高騰して、インフレが再燃してしまう恐れがあります。だから、FRBはインフレが実際に下がっていくのを確認するまで鷹派のスタンスでメッセージを発信しつづけると思います。

しかし、それは実際にFRBが取る行動が鷹派であるというわけではありません。あくまでもインフレ率の下落トレンドの腰を折らないためのトークでありファイティングポーズなのです。

結論

1年〜2年というスパンでポジションを考えるのであれば、インフレ率が順調に低下する限りにおいて、FRBのメッセージとは無関係に逆張りで株や債券を買っていって問題ありません。なぜなら、インフレ率がきちんと下がったことが確認できたら、FRBは利上げを続ける必要がなくなるからです。

FRBは、2021年にインフレが進行する中で「インフレは一時的だ」といって利上げが遅れた過去があります。その失態を取り戻すべく、今はインフレ率が低下する中でも「なんとしてもインフレを退治する」というメッセージを出しつづけています。ここから言えることは、今のFRBは経済環境をリードしている存在ではなく、経済環境に遅れて追いかけている存在だということです。

であれば、注意を払うべきは、FRBのメッセージではなく、経済環境そのものです。経済環境そのもの(インフレ率)は低下しているわけですから、そちらのメッセージを聞いて投資を行うのが正解です。今の4%台のFF金利でもインフレ率は9%から7%まで下がってきたわけですから、インフレ率が4%といったレベルまで順調に下がれば、5%を超えるようなFF金利は必要ありません。

そうした考えが市場に織り込まれるのが年内なのか年明けなのかは分かりませんが、それに先駆けて株や債券が一時的に下落してくれているのであれば、それは買いのチャンスだといえるでしょう。パウエル議長ではありませんが、それこそ「一時的だ」というわけです。

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そして、後追いのFRBが鷹派スタンスから緩和的なスタンスに切り替えたとき、つまり利下げを始めたときには、その次、つまりインフレ第二波への警戒を始める必要があるかもしれません。それはゴールドやビットコイン、物価連動国債の買いを意味します。

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