はじめに
14日の記事に引き続き、ガンドラック氏のCNBCインタビューの内容を紹介します。
written by @raq_reezy
2023年は買いで始まる
ガンドラック氏は、以下のように述べています。
1月は買いで始まるだろう。節税目的の損切りが昔は年末に行われていたが、最近は10月末から11月に行われており、今年はもうそれが終わったように見える。特に債券市場においては。だから、2023年には再度お金が流れ込んで、良いリターンから始まるだろう。
今年は株も債券も大きく下落したため、ほとんどの投資家が含み損を抱えています。一方で、エネルギー株トレードやショート取引を成功させた投資家、昨年以前からのポジションを利確した投資家などは実現益があります。この実現益に掛かってくる税金を節税するために、含み損になっている株や債券を一度売却して損失を確定させることで、実現益を相殺するわけです。
こうした節税目的の売却がすでに行われていることから、年明けにはそうしたキャッシュを再度、株や債券に投資しなおす流れによって相場は上昇するというのがガンドラック氏の見立てです。インフレも収まり始めていることから、株や債券に投資しやすい環境は整っており、上昇が始まるのは時間の問題でしょう。
ドル高はピークを超えたので新興国株が良い
節税目的の売却もこなし、インフレもピークを超えて、投資しやすい環境が揃ってきましたが、何を買えばよいかという観点ではガンドラック氏は新興国を勧めています。その理由はドル高がピークを超えたためです。
ドルはピークアウトしたと思う。200日移動平均を下回っている。
以下が実際のドル指数の推移です。11月中頃に一番下の200日移動平均を下回っていることが分かります。また、50日移動平均が200日移動平均を目掛けて下落しており、デットクロスが発生するのも時間の問題でしょう。つまり、ドルは下落トレンドに入った可能性が高いということです。
新興国株投資の最大のリスクは為替リスク(新興国通貨がドルに対して安くなること)ですから、為替リスクの心配がなくなったのであれば新興国株は割安だというわけです。
新興国株のような新興国への投資家は2023年の勝者となるだろう。確定拠出年金などでアロケーションを変える機会が年末や年初にあるなら新興国株を買うべきだ。
「新興国株のような新興国への投資」と言っているのは、株式だけでなく新興国の債券にも魅力があるためです。もしもリセッションのリスクを考えるのであれば、新興国においても株と債券を組み合わせて買うのが理想ではありますが、個人投資家が新興国の優良な債券を買うのはやや難易度が高いのが残念なところです。
結論
12月発表の消費者物価指数以降、マーケットはぎくしゃくしていますが、インフレ率はさらに下がっていくでしょうから、株や債券を買っていって良いでしょう。株式だけではリセッションのリスクが残るため、株式と債券を組み合わせたポートフォリオが良いと思います。
個人的には、債券を40%、株を30%(米国株20%、フロンティア株10%)、ゴールドを15%といったイメージのポートフォリオに近づけています。
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