※新しく以下の記事を書きました。こちらに有用なサービスを詳しくまとめているので、もし良ければご覧ください。
従来は、レーベルに所属してデビューするというのがアーティストの王道でした。
しかし、今では音源をリスナーに届けることは誰でも簡単にできるようになっています。
そこで今回はどのようにしてリスナーに音楽を販売すれば良いかを書きたいと思います。
これから音楽活動を始める方も、何か音源を販売するときの参考にして頂ければと思います。
Bandcamp
Bandcampとは
Bandcampは言わずと知れた、インディーズのミュージシャン向けの音楽ダウンロード販売サービスです。Bandcampが取る手数料は最大で15%で、そこにPayPalの手数料が加わります。
PayPalはウェブ上の財布機能を果たすサービスで、クレジットカードとも簡単に連携できるため、他人からPayPalアカウントに振り込まれたお金が余ってるというような方以外は、実質クレジット決済ということになります。
15%というのは、どのくらいの価格感になるかというと、計算してくれているウェブサイトがありました。
作品を販売したときの手数料は気になるところです。
bandcamp側に最大で15%、そこからさらにPAYPALの手数料がかかります。
たとえば¥2000のデジタルアルバムを1枚販売した場合
商品代金¥2000 -
{BC手数料 = 商品代金¥2000 × 15%= ¥300
PAYPAL手数料 = 商品代金¥2000 × (3.6% + ¥40) = ¥112 }
= ¥1588が売り上げとなります。
CD小売の流通コスト(一般的に30%)と比べると比較的安いです。
またiTunes StoreやAmazonなどで、けっこうお高い月額固定費を払うことを考えると、bandcampは登録無料ですのでコストがかかりません。
(Bandcampのすすめ様)
ということだそうです。
Bandcampは機能が充実
Bandcampは著名なミュージシャンも利用しており、デザインもしっかりしているため、素人臭さを抑えることが出来ます。
XXYYXXなんかも使っていますし、tofubeats氏も水星の販売時にiTunesだけでなく、Bandcampを併用していました。僕があまり詳しくないだけで、他にも名の売れたミュージシャンが多数使っていると思います。
また、Bandcampでは実は音源データだけでなく、フィジカルの作品も販売することが出来ます。ただし、Bandcampが提供しているのは決済機能のみで、発送は自分で行うことになります。
しかし、何よりもBandcampの一番のメリットとしてあげられるのは、試聴して欲しい曲を指定して試聴可能にする試聴機能があり、またBandcampの試聴曲は他のブログ等にも埋め込める点だと思います。
きちんとした販売ページを用意しなくても、一通り販売ページとしての機能を備えているため、とりあえず曲を売ってみたいという方にお薦めなのがbandcampです。
Gumroad
Gumroadとは
Gumroadは、Pinterest等にも参加していた19歳の天才エンジニアが2011年に作ったサービスです。
Gumroadの仕組みはとてもシンプルです。データをアップロードして、価格を設定し、そのリンクを共有すれば、誰でも購入することが出来ます。ですから、音源データだけでなくリリックやテキストファイル、画像ファイルなども、まとめてzipに詰めて販売することが可能です。
このあたりは、無料でmixtapeを撒いていた人にとっては親和性が高そうです。
また、Gumroadの手数料は商品価格の5%+30セントです。500円の商品であれば手数料は大体10%、1000円の商品であれば手数料は大体7.5%になります。
Gumroadはとてもシンプルで手数料も安いのですが、一番大きなデメリットは、Paypalとクレジットカード、つまりクレジット決済にしか対応していない点です。
曲を聴く年齢層等によってはクレジットを持っていない人が意外と多い場合もあるため、銀行振り込み等も決済手段として準備したい場合は後述のAmeroadを利用することになると思います。
Gumroadは良くも悪くもシンプル
先程Bandcampの箇所でも少し触れたのですが、Gumroadから、下のAmeroad、Sellboxまでは、本当に販売だけに特化したサービスになっています。
ですから、ツイッターやFacebookでURLをツイートして、即買ってもらえるというのなら問題ないのですが、試聴機能やキャッチコピー、解説等の営業・売り込み要素を含めようと思うと、どうしても別のページを用意する必要があります。
そうすると、別のウェブサイトを作って、SoundCloudにあげた試聴音源を埋め込んで等と多少手間がかかるかもしれません。
ただ、自分でカスタマイズした販売ページを作ってレジ機能だけを利用したいという場合や、bandcampすら面倒だからサクッとアップしてツイッターでURLをつぶやいて音楽ダウンロード販売したいという方にはお薦めです。
Ameroad
Ameroadとは
Ameroadは、Gumroadが公開されてから1週間経たずで公開された和製のコピーサービスです。ガムに対して飴ということでAmeroadと名付けられたのですね。
ですから、基本的な仕組みは全く同じで、データをアップロードして、そのURLを共有して購入してもらうという方法をとります。
Ameroadは決済手段が豊富
AmeroadがGumroadに対して優れている点は、先程も述べましたが、決済手段の豊富さです。PayPalやクレジット決済だけでなく、なんとAmeroadは銀行振り込み等にも対応しています。また、和製のサービスであるため、使い方やヘルプ等の安心感があります。
一方で、Ameroadのデメリットだと考えられるのは、どのくらい売れているかが表示されてしまう点です。「1~10人が購入」は素早く突破しないと、売れていない商品、人気の無い商品というイメージが販売ページから漂ってしまいます。また良くも悪くも、デザインが少し同人市場っぽいです。
またAmeroadは、もう一点Gumroadと大きく異なる点があります。
それは、手数料が販売者側ではなく購入者側の負担となっている点です。Ameroadでは販売価格の23%が手数料として購入者に割り当てられます。これは一長一短だと思いますので、好みの問題かなと思います。
Sellbox
Sellboxとは
Sellboxも基本的なアイデアはGumroadと同じです。
ただし、Sellboxの場合はGumroadと違ってデータをサービス本体ではなく、Dropboxにアップします。つまり、Dropboxにあるデータを販売できるプラットフォームとなっているのです。
手数料は商品代の9%で固定のため500円以下の商品等を売る場合には、Gumroadよりも安い手数料で販売をすることが可能です。
DropboxかGoogle Driveのアカウントでログインすると、PayPalアカウントと連携してサービス利用を開始するのですが、なぜか僕のPayPalアカウントが連携できなかったので、その先は試せていません。
iTunes Store
iTunes Storeとは
最後になりましたが、音楽ダウンロード販売の王様であるiTunesです。
iTunesで音源を販売する場合は、通常、CDbaby等のディストリビューターを通して販売することになります。
ですから、配信に必要な費用や手数料等も、ディストリビューター次第ということになります。
Tunecore
こちらは、ディストリビューターのひとつです。
Tunecoreだと、1曲配信するのに年間で1,480円の固定費が掛かりますが、売上は基本的に100%還元されるそうです。
iTunesを使うメリットは言うまでもなく信頼感や、利用者側の慣れでしょう。
決済手段もクレジットカードだけでなく、iTunesカードがコンビニや家電量販店等で大量に販売されているため、クレジットを持っていない人にも買ってもらうことが出来ます。
まとめ
ありきたりなまとめになってしまいますが、それぞれ一長一短があるということで、自分にあったサービスで販売するといいのではないかなと思います。
また、音源を販売する場合は、フリーの場合と違って、ビートの著作権等にも注意した方が良いでしょう。
こちらはAmazonで☆5の本。
インディーズで躍進中の残響レコードの経営術。
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