奥入瀬渓流を超えると十和田湖の絶景。朝には鏡のような湖面。


八戸日記 / 日曜日, 9月 14th, 2014

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八戸から車で二時間ほど。

青森県と秋田県のちょうど境目あたりに十和田湖という湖がある。

湖といえばカナダだ。僕は小さい頃にエメラルド・レイクやモレーン湖など、カナダの湖を6つほど見て回ったことがあるが、中でもエメラルド・レイクは特に記憶に残っている。飛行機が8時間ほど遅れたため、真夜中に現地に着いた頃には辺りは真っ暗。ホテルの暖炉に火をつけようとして煙ばかりが立ってしまい、夜中に火災報知器が鳴ってしまう等、さんざんな出だしだったのだ。ところが、一夜明けて目の前に姿を表したエメラルド・レイクは(観光客が少なめだったこともあり)大自然の静けさの中で、不必要に主張することも無く、しかし雄大に僕たちを出迎えた。湖でカヌーを漕いだ際には何かの大自然映画の中に入り込んでしまったかのようだった。

そんなわけで、僕はそれ以来あまり湖を見に行くということをしたことがない。それくらいカナダの湖は素晴らしかった。

それから10年以上経っているだろうか。ここ1ヶ月ほど暮らしている八戸の近くに十和田湖があるということで、キャンプをしに行くことになった。

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奥入瀬渓流に沿って車を走らせる

車の中でひとしきりビルボードのヒット曲を流し、もうアリアナ・グランデも歌い疲れただろうという頃に、ふと睡魔にやられて僕は30分ほど眠った。(自分が運転しないドライブほど贅沢なものはない。)

それからふと目を開けると、先ほどまでの田園風景は前後左右上下を緑に包まれた空間に様変わりしている。それから僕は道路沿いに小川が流れているのに気付く。

奥入瀬渓流だ。

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細く曲がりくねった道路が奥地感を感じさせる。

この奥入瀬渓流沿いの道路、秋には見事な紅葉に包まれるという。

昨日の大雨、本日の通り雨で渓流の水嵩は増し、地面低く這う木の枝についた葉たちは川水浴を楽しんでいる。

時間があるなら、道路沿いに車を停めて数分ほど川沿いを歩くと、この渓流の様々な表情を見ることが出来る。

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そんなわけで渓流沿いを20分ほど散策して車に戻り、再び曲がりくねった道を走っていく。

林の中をさらに走ると、太陽が雲の後ろに隠れることも無く、突然に激しい雨が降り出した。どこか林の奥でひっそりと、あるいは盛大に、狐の結婚式があげられているのだろう。狐も結婚すれば苗字が変わるのか、狐にそもそも苗字があるのか、なんて狐社会の在り方に思いを馳せていると、その直後、車は林を抜けて、目の前の視界が一気に開ける。

十和田湖だ。

コンクリートを染める雨、空中の雨、霧、十和田湖の水面、すべてが太陽の光で白く輝く。暖かな陽射しの下で降り注ぐ雨は、世の中の面倒なこと全てを洗い流してくれそうな気がする。

それから数分、雨は赤ん坊の泣き声のように気まぐれで、すぐに止んでしまった。

 

十和田湖はキャンプ場での朝が格別。

十和田湖の周りは昔ながらの民宿がいくつか建っていて、色落ちした青の屋根に、壁はくすんだ白色、大きな看板が旅人たちに一晩の安眠を保証している。

民宿を越えてキャンプ場に向かう。

十和田湖のキャンプ場はコテージを借りられるので、テント等を設営しなくても、気軽に自然の中でキャンプ気分を味わうことが出来る。

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コテージからは湖に下っていく道がある。

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それからバーベキューがあり、花火があり、アルコールが回り、くだらない話をして、くだらないゲームをする。

社会の行事はサラリーマンやお役人が練りに練った進行表があっても予定通りに行かなかったりするのに、こういったことは進行表が無くても、アルコールが回っていても、予定通りに進むものなのだ。

そして湖がその美しい姿を見せるのは朝方だ。それは予算のように文書にしておかなくても決まっていることなのだ。おそらく朝方に美しく輝きなさいとでも神に言われたのだろう。十和田湖も例に漏れず朝が格別だ。

7時前に自然と目が覚めて、まだ前夜のアルコールが胃と頭に残っている中で、ひとり湖への道を下っていく。

十和田湖の大自然に囲まれて、寝ぼけた目で湖を眺めると、湖面は鏡のように緑を映し出している。

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 時間が経つのを忘れて、日が雲で陰ってしまうまで、僕はしばらく湖を眺めていた。

 

ということで

十和田湖良かったですよ。

ちなみに遊泳は禁止なのです。

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