「向こうの人が”I Rhyme”と言うのを聴いて、韻を踏む競争心が芽生えた」。K DUB SHINE氏が語る、日本語ラップでの韻踏みの黎明期。

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Part1『今のラッパーたちは「かわいい子どもたち」。日本語ラップの土台を築いてきたK DUB SHINEが裾野の広がるシーンを見て思うこと。』も合わせてお楽しみください。

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日本語ラップの”韻”はどのようにして出来上がったのか

本場の人がいう”I Rhyme”で芽生えた、韻踏みにおける向上心

AKLO:YES という訳で、今聞いてもらったのが、AKLOでRGTO、フューチャリング、ハガネダテフロ、SALU そしてK DUB SHINEでしたー。

SALU:イェ

AKLO:この時間はAKLOとSALUでお届け中だTHE RADIO MUSIC STATION INTER FM “O.Y.W.M. RADIO”。そして、スペシャルゲストに、さっきの曲でもバースキックしてくれている K DUB SHINEさん、来てくれていまーす。

SALU:イェ、イェ、イェ、イェ。

K DUB SHINE:ド、ド、ド、ドキ!

SALU:はははははー。

AKLO:その登場は、ヤバいっすね。まぁでも、そうさっきもいろいろ話してたんっすけど、韻踏むとか踏まないとか。

K DUB SHINE:はいはい。

AKLO:で、そういう話もあるんっすけど。で、やっぱ K DUB さんと言えば、韻が固いみたいな。

K DUB SHINE:はい。

AKLO:で、なおかつ、なんか、脚韻ていうなんか、韻の踏み方を発案した人だみたいので、例えば、その紹介されることとかありますよね。

K DUB SHINE:うーん。ま、脚韻て多分、言葉があった自体、誰かが先にはやってたんだと思うし、例えば、セブンイレブンe気分とか、秀樹感激とか、あとまぁ、のらりくらりとか、やぶれかぶれ、とかさぁ。

AKLO:あぁ。

K DUB SHINE:そういうの、一応多分、そういう韻の踏み方、日本語にはあったんだけど、もともと。文章とか、こう、文節の途中途中で、韻を踏むっていう事をすると多分、日本語の文法が、崩れちゃう、じゃない。

AKLO:はい。

K DUB SHINE:だから、それは多分日本語として、あんまりこう、当てはまらなかったんだと思うのね。それまでは。でもま、俺、英語でアメリカでそのラップ聞いてる間に、向こうのラッパーが、そのー、ラップするって言わずにライムするって言うのね

SALU:うんうん。

K DUB SHINE:俺はライムしてんだよねって。

SALU:うーん。

K DUB SHINE:その、I Rhymeみたいな。だから、あっ、そっか。もうじゃ、やっぱ韻踏んで、そこでみんな競い合ってんだなって思って

SALU:はい。

K DUB SHINE:で、その当時の日本語ラップをいくつか聞いた時に、そこであんま競い合ってる感じはしなかったんで

SALU:はい。

K DUB SHINE:じゃ、ちょっとそーいうもう言葉遊びをいっぱい入れて、韻を踏みまくるラップを作ってみようと思ってやったのが最初かな。

SALU:それって、どん、何年ぐらいの話っすか?

K DUB SHINE:えーと。89年とか、90年ぐらい。90年ぐらいかな。

SALU:へぇー。90年か。

K DUB SHINE:1990年

AKLO:1990年。その時はじゃあもう、全然、他の人達は、そんなにこう韻踏んでる感じし、ラップっていうジャンル、韻踏むジャンルって感じじゃなかったっていうことっすか?

K DUB SHINE:えーっとねー、ま、なんての語尾で、あー。とか、がー。とか、なんとかはー。なんとかだー。みたいのさ。

AKLO:あー。

K DUB SHINE:そういうのはあって

AKLO:はいはい。

K DUB SHINE:それをちょっとそのー、俺は、なんか、怠けてるなって感じてて、でそこをやっぱ、そ、単語単語で語尾じゃなく、その語句、を使って

SALU:3文字4文字とか。

K DUB SHINE:ま、多いのはね。でも最初は、2文字とか、そんぐらいでもいいなって思ったし

SALU:はい

K DUB SHINE:それこそ、あのー漢字の音読みで言う、なんかじゅう、とか、ちゅう、とかさ、きゅう、とかさぁ。

SALU:はい。

K DUB SHINE:そんなんでもいいな。みたいな。

SALU:あー、なるほど。

K DUB SHINE:音でいうと、一つじゃん。

SALU:そうっすね。

K DUB SHINE:で、そういうのを、なんかこう自分でいっぱい書いてるうちに出来た。出来た。と思って、人に聞かせ始めたのが、最初かなぁ。

AKLO:へぇー。

SALU:なるほど。

K DUB SHINE:でも、そん時もねぇー、あとから、俺がちょっといろいろこうディグって分かったことは、ユーザロックとクレイジーAは結構熟語で韻を踏もうとしてたんだけど、なんかそのー、ま、全体の、リリック全体のバランスが、どうしてもこう偏っちゃってた感じで。その、漢字をいっぱい使う事で。

AKLO:あー。

SALU:はいはい。

K DUB SHINE:で、なんかあんまりその、韻を踏んでる、感がラップに出てなかったみたい。

SALU:あー。

K DUB SHINE:でもあとで俺、読み返してみたら、あっ、こんな時にこんなんで、これとこれで踏んでるだ。みたいなのは

AKLO:あったんっすね。

K DUB SHINE:実は発見して。

AKLO:へー。

SALU:あっ、そうなんっすか。

K DUB SHINE:だから、みんながいろいろやったことを、試行錯誤したこと一つ一つ、なんかみんなが、また

AKLO:そうっすよねー。

K DUB SHINE:こう、広げて、乗り越えて、なんかだんだん出来たスタイルだと思うよ。

SALU:なるほど。

今はもう韻を踏みながら何でも言えるようになっている

AKLO:なるほどなぁ。いやぁ、うちらだって、もう、その、なんとかでー。なんとかだー。みたいなの、無いですから。

K DUB SHINE:ないよね。

AKLO:それ、スタート時点で。

SALU:ふふふふ。

K DUB SHINE:そうそうそうそう。

AKLO:もう、韻踏むっていう。でー、スタート地点がありましたから。

K DUB SHINE:そのころはその、なんか単語?漢字とか熟語でとかで踏むのがわりと主流だったけど

SALU:はい。

K DUB SHINE:やっぱそのあとどんどん、その口語的な、なんとかだろ。とか

SALU:あー。

K DUB SHINE:なんとかだぜ。とか、できる。やれる。とかは、そんな事も普通の、ひらがな、の

SALU:普通の、その、方法。

K DUB SHINE:終わらせるような、韻の踏み方がいっぱい出て来たから

A はい。

K DUB SHINE:もうなんでも多分、何でも言えるんじゃないかなぁ。とは思うね。

A 今は、何でも踏める、踏もうと思えば踏めますもんね。確かに。

 

日本語ラップ全盛期はメジャーの力もあった。

AKLO:ま、でも、そう意味じゃ、今、あのラップやってる、若い子たちとかも、ま、うちらとかも含めてですけど状況としては、すごーいいい状況で

K DUB SHINE:うんうん。

AKLO:その、音楽的に、その、成熟させる事がま、さらに出来るみたいな、タームに来てると思うんですけど

K DUB SHINE:そうだね。

AKLO:けど、言っても当時、例えば、オリコン3位とかそういう事が、出来てたのが やっぱK DUB さん達で

K DUB SHINE:はいはい。

AKLO:今のヒップホップシーンって、どう思います?そういう意味でも。

K DUB SHINE:まぁ、あの頃はちょっと、そのメジャーと関わる事で、メジャーも結構本気になってくれたりとか

SALU:うーん。

K DUB SHINE:まぁ俺ら、以前にもさ、スチャダラとかさ、イーストエンドとかさ。

SALU:はい。

K DUB SHINE:売れてたし、そのあと、キックザカンクルーとかも売れてたし。で、やっぱなんかメジャーが関わることで、結構売れたんだけど、なんかある時期からやっぱその、ヒップホップ、をメジャーがあんまりやらなくなってまぁ、音楽業界がいろいろ、こうね。

AKLO:はいはい。

K DUB SHINE:右肩下がりだから、仕方ないのかもしれないけど

SALU:うん。

K DUB SHINE:それによってそのー、メディアでのインパクトみたいなのが、やっぱりちょっと薄ーく、というか、弱くなっちゃったって感じかな。前のTVとは。ま、でもそれはでも、ヒップホップ自体が新しくて、これからなんか動き出すっていう時と、ある程度落ち着いてる時で、そのまあ、外の人達からの、見られ方が変わるから。

SALU:そうっすね。

K DUB SHINE:そういう部分も、まだ安定期に入った。と思えば、いいんだろうけど、で、まぁ音楽業界も変わってきて、それこそメジャーよりもインディーズとかの方がいいものを作るような時代になれば、多分、だんだんだんだんひっくり返っていくと。思うよ。

SALU:なるほど。

K DUB SHINE:うんうんうん。

 

『オールド・スクール・ヒストリー』という漫画があるらしい

AKLO:なるほどな。じゃあ今、その若い、まぁラッパーとか、例えば高校生ラップ選手権とか、そういうのも盛り上がってて、本当に10代のラッパーとかいっぱい増えてきて。で、恐らくま、プロのラッパーなりたい。みたいな子たちもいっぱい出てくると思うんですけど

SALU:めっちゃいっぱいいると思いますよ。

AKLO:そういう子たちに、もしなんか、言える事があるとすれば

K DUB SHINE:うん。

AKLO:例えば今のこの日本のこの状況で、じゃあプロのラッパーになりたいんです。みたいな若い子に言える事ってなんかあります

かね。

K DUB SHINE:ま、ラップって言ってもそのー、ラップミュージックと、ヒップホップのラップってのは、俺は違うと思ってて、ただラッパーになりたいんだったら、いろんな別にラップしてればいいし。でも、ヒップホップのいわゆるその、B BOY的なラップがしたい。と思えば、やっぱりヒップホップの、過去とか歴史をいろいろ知ってた方が、いいと思うのね。俺も今ちょうどなんかあのー、オールドスクールの歴史みたいなのが漫画になってるやつをちょっと読んでたんだけど

SALU:えへへへ。

K DUB SHINE:あー、こんなこと知らなかった。って事がいまだにいっぱいあるし

AKLO:へぇー。

K DUB SHINE:それを知ることで、今までヒップホップがどういう風にこう生まれて、どういう風にこう発展してきたものを、ここで俺たちがどう言うこう風にしなきゃいけないっていうなんかアイディアも、出てくると思うんだよね。

AKLO:なるほどっすね。

SALU:なるほどね。

AKLO:その漫画、そっか。

SALU:それやばい。まずそこ読みたい。

AKLO:まずそっから。

K DUB SHINE:オールドスクールヒストリー。あとでなんか、あの見せるよ。スマホで。

SALU:あーざっす。

 

K DUB SHINE、新作アルバムを製作中!

AKLO:そろそろ、この番組も、お別れの時間みたいな感じになって来た。みたいなんですけど

K DUB SHINE:もう終わり?

SALU:あっという間だな。

AKLO:早いっすねー。

K DUB SHINE:マジで?

AKLO:ま、そんな、言いつつも、K DUB さんが、最近曲も、出していて

K DUB SHINE:今、アルバム作ってるんですよ。

AKLO:おー。

K DUB SHINE:でー、ま、今年の3月ぐらいからシングル出したりして

AKLO:はい。

K DUB SHINE:何曲か、ちょこっ、ちょこっと、こうリークさせたりしてるんだけど、ま、だんだんまぁもう今、半分以上出来上がって来たんで

SALU:おー。

K DUB SHINE:こっからちょっと大詰めに入って。新しい曲を。

AKLO:えっ、もう半分?今もう出てるやつは、アルバムに入る・・・

K DUB SHINE:そうだね。

AKLO:あー、なるほど。

SALU:へぇー。

AKLO:そうなんだ。じゃあちょっとここで。

K DUB SHINE:ハガネダテフロンにも、なんか頼みたいよ。

AKLO:おっ。

SALU:ははは。てつさん。ねぇ。

K DUB SHINE:パート2みたいなのね、やってもいいかもしれない。

AKLO:パート2ヤバいっすね。

SALU:おっ。パート2、RGTO パート2

AKLO:RGTOパート2

K DUB SHINE:俺が屋上からこう、若い奴らに吊るされる。みたいな。

SALU:あはははははは。まさかの。あははははは。

K DUB SHINE:生活指導、マジうざくねー。みたいな。

SALU:はははは、そういう反逆が起きちゃうって?

K DUB SHINE:あの竹刀。あの竹刀、折ってやりてぇ。みたいな。

SALU:あははははは。

K DUB SHINE:ふはははは。

AKLO:Part2。ヤー。それヤベェ。まぁ、じゃあ、それをちょっと期待しつつも

SALU:はい。

AKLO:ちょっとここで、曲紹介をお願いします。

K DUB SHINE:はい。えー、K DUB SHINE 3月に出したアルバムからのファーストシングルになると思う曲です。えー、K DUB SHINE フィーチャリング宇多丸、そして、DELI。物騒な発想、まだ斬る。

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