ポーカー(テキサスホールデム)における3ベットについて学びたい方へ。
- そもそも3ベットの意味は?
- 3ベットはどんなときにやるの?
今回の記事では、3ベットの意味から戦術までまとめています。ぜひご覧ください。
記事の目次
ポーカーの3ベットとは?
3ベット(3bet)とは、プリフロップにおいて、自分よりも前のプレイヤーがレイズしてきたのに対して、自分がさらにレイズを行うことです。つまり、プリフロップにおいて、2回目のレイズを行うことを3ベットといいます。
たとえば、スモールブラインドが5ドル、ブラインドが10ドルに対して、アンダー・ザ・ガンが30ドルにレイズ。これに対して、さらに自分が90ドルにレイズするとき、これを3ベットといいます。
なぜ2回目のレイズが3ベットと呼ばれるかというと、ビッグブラインドを1betに数えているからです。ビッグブラインドからのレイズで2bet、そこへのリレイズで3ベットということです。
3ベットは、「ハンドがかなり強い」というメッセージを出すことになります。
3ベットをすると何が起こるか
3ベットを行った場合、その後の展開は、大きく2パターンに場合分けできます。
相手がフォールドする
ひとつは、相手がこちらのハンドを警戒してフォールドしてくる場合です。
プリフロップにおいて全ての相手をフォールドさせることができれば、フロップまで進むことなく、ポットを手にすることができます。
基本的には、こちらが3ベットの目的になります。
ビッグポットになる
もうひとつは、相手もハンドがかなり強いと思っていて、ビッグポットになる場合です。
たとえば、相手がKKやQQ、AKなどであれば、プリフロップでのオールインも検討しているでしょう。3ベットに対して、オールインをしてくる可能性も考えられます。
3ベットすべき局面(フォールドさせたい)
3ベットは、基本的には「相手をプリフロップでフォールドさせる」ことを目的にして行います。具体的に、どのような局面で、相手のフォールドを期待して3ベットを行うべきかを紹介します。
ポジションが悪いとき
自分のポジションが相手よりも悪いとき、フロップ以降は不利な戦いを強いられることになります。
たとえば、自分がビッグブラインドで、ボタンまでは全員がフォールド。ボタンがレイズしてきたとします。このとき、フロップ以降は、常に自分が先に賭けることになり、不利な戦いを強いられることになります。
こういう場面では、3ベットをして相手をフォールドに追い込める可能性があれば、3ベットは検討に値します。
対戦相手が上手いとき
フロップ以降は、ポットが大きくなっていくこともあり、賭ける額も増えていきます。対戦相手が上手い場合、フロップ以降に進むことで、大きな損をする可能性もあります。
プリフロップで決着を付けてしまえれば、上手い対戦相手とフロップ以降に進んで大きな損をすることを避けられます。このような局面でも3ベットは検討に値します。
ハイポケットを持っているとき
ハイポケットを持っていても、フロップに進めば一定の確率で脅威となるカードがめくれます。
- 自分がKKを持っているときに、フロップでAがめくれる確率は17%
- 自分がQQを持っているときに、フロップでAかKがめくれる確率は35%
そのため、ハイポケットを持っている場合、なるべく多くの相手をフォールドさせておきたいし、たとえばAJなどでフロップまで進もうとしているプレイヤーがいた場合、Aがめくれなかった場合の相手の代償を大きくしておきたいところです。
このような場面でも3ベットが適切です。
- 相手のレイズに対して、KKで3ベット
- 相手がフォールドすれば4.5BBを獲得
- 相手がコールした場合、フロップでAがめくれなければハーフポットやフルポットをベット。相手がフォールドすれば13.5BBを獲得(レイズしてきた場合はスリーカードのセットに注意)
このような感じでゲーム展開を進めることができます。
3ベットすべき局面(オールインさせたい)
3ベットでは、相手のオールインを期待して行う場合もあります。
相手のハンドが強く、自分がさらに強いとき
相手のハンドが強くて、自分がさらに強いとき、リレイズをすることで、オールインを誘うことができます。
たとえば、相手がKK、QQ、JJなどで、自分がAAの場合が、このパターンに該当します。
このとき、3ベットをせずに、相手のレイズにコールしてフロップに進むと、たとえばフロップでAがめくれてしまうと、その後、相手はレイズをしぶって充分に稼げない場合も考えられます。
このような場合は、リレイズをすることで、プリフロップの時点でオールインまで持っていきたいところです。
3ベットの適正額は?
3ベットを行うときの適正額は、前にレイズをした人の約3倍〜4倍が目安です。つまり、前のレイズが3BBであれば、9BBや12BBにレイズをするということです。
自分がブラインドのポジションなど、フロップ以降にポジションが悪いときは、なるべくプリフロップで勝負をつけたいため、4倍にレイズをして、相手にフォールドのプレッシャーを掛けると良いでしょう。
3ベットに適したハンド
3ベットは、相手がコールやオールインをしてくる可能性もあるので、完全なブラフで行うのは得策ではありません。ブラフと見抜かれて、フォールドに追い込まれた場合に、最低でも9BB〜12BBを捨てることになるからです。
そのため、3ベットはある程度強いハンドで行うことになります。
とても強いハンド
安心して3ベットを行えるような、とても強いハンドは、以下のようなハンドです。
HU勝率 | 3人勝率 | 6人勝率 | |
AA | 85% | 73% | 44% |
KK | 82% | 69% | 38% |
80% | 65% | 54% | |
JJ | 78% | 61% | 29% |
AKs | 67% | 51% | 28% |
AQs | 66% | 49% | 26% |
AJs | 65% | 48% | 25% |
AKo | 65% | 48% | 24% |
強いハンド
相手がフォールドしてくれる期待値も考えて、ブラフとして3ベットを検討しうるのは、3ベットに対してコールしてくるであろう「強いハンド」に対して、フロップ以降で戦いやすいハンドです。
3ベットに対してコールしてくるのは、AAやAK、KK、QQなどが考えられます。それに対して、フロップ以降で戦いやすいのは、以下のようなハンドです。
- A5sなど、Aが絡むハンド
→ フロップで5のペアなどが出来て逆転する可能性、フラッシュのドローができる可能性など - 87sなど、大きな役に化けやすいハンド
→ フロップでペアが出来て逆転する可能性、フラッシュやストレートのドローができる可能性など
まとめ
今回は、3ベットについて解説しました。
- 3ベットとは、プリフロップで2回目のレイズをすること
- 多くの3ベットは、相手のフォールドを期待して行う
- 相手のオールインなどバリューを目的に行うときもある
- 3ベットは9BB〜12BB程度にレイズする
- 弱いハンドでは3ベットしない
3ベットをマスターして、プリフロップの戦術に磨きをかけましょう。