読んでくれること、受け取ってくれることを前提としてコミュニケーションを取る時代が終わっています。
テレビのCMはスキップされるようになり、ウェブ上のコンテンツもほとんどがスルーされる時代が来ていますよね。音楽においても、Aメロを飛ばしてサビだけ聴かれるなんてこともあるくらい。
今の時代は消費者が自分の好きなものだけ、その中でも好きな部分だけを選んで消費する時代に変わってきているんですね。
そんな中では、文章を書くときのテクニックも変わってきます。読んでくれることを前提とした書き方ではなく、読んでもらうための書き方が必要になるのです。
ということで、ウェブ時代の文章を書くテクニックを解説した、イケダハヤト氏の『武器としての書く技術』を読んでみました。
従来の”良い文章”を書いても読まれない
従来の”良い文章”とは、どのような文章だったのでしょうか。
それは、伝えるべき相手がいて、伝えるべき内容があり、きちんと伝わる文章ですね。
そのために、てにをは等の文法に気をつけたり、起承転結を重んじたりと、それなりのルールがあったわけです。
ここで注意すべき点は“読者”がいて、文章を読んでくれることを前提に書くものであったということです。
一方で、ウェブ上では読者はより役に立つ情報を求めています。
そんな時代にあっては、文章を読んでくれる人がいることを前提に書く従来の書き方とは違う技術が必要になるのです。それは人の目について、読んでくれる人を集められるような文章を書く技術とも言えるでしょう。
ウェブ時代の文章の書き方はコンサートではなくストリートライブであると、本書では述べられています。
ストリートライブな文章の書き方
それでは、ストリートライブな環境で戦うためには、どのような文章を書けば良いのでしょうか。
それは、人目について、興味を持ってもらい、実際に読まれる文章を書く事ですね。
そして、そのような文章を書くためには、いくつかノウハウがあるのです。
本書では、既によく言われている「ウェブ上ではタイトルが超重要」といった話のほかにも、
・音楽のようにリズム感のある文章を書くにはどうすればいいか
・人の目を引きやすいワードはどのようなものか
・ニッチな文章ほど、他の情報源が少ないので読まれやすい
といったような内容が10項目ほど分かりやすく解説されています。
ということで
『武器としての書く技術』、イケダハヤト氏を好きな人にも、嫌いな人にも、知らない人にも、とにかく”文章を書く人”にはオススメの一冊です。
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