非流動性ディスカウントとは
非流動性ディスカウントとは、対象会社の株式が未上場株である等、現金化するのが難しい場合に、その分だけバリュエーションを割り引くことを指します。
上場企業の株式であれば、いつでも市場で売却して現金化することができます。そのため、事業に影響を与えるような社会環境の変化や、お金が必要になった場合などにも、比較的速やかに株式を売却して現金化しやすく、買主側はその分だけリスクが低くなります。
一方で、未上場企業であった場合、会社を買いたい相手を探して、交渉やデューデリジェンスを行い、バリュエーションをして、株式を売却するというM&Aの手続きが必要になり、現金化は容易ではありません。
これらのリスクの差をバリュエーションに反映すべきだというのが非流動性ディスカウントの考え方です。マーケットアプローチ等を採用して、上場企業との比較でバリュエーションを行なった場合、対象会社が未上場企業であれば、非流動性ディスカウントを考慮してバリュエーションすることが考えられます。
一方で、対象会社の支配株主となる場合には、コントロールプレミアムという考え方もあるため、必ずしも未上場企業の株式譲渡であれば一様にバリュエーションを安くするべきだということではありません。
written by @raq_reezy
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