バリュエーションとは
バリュエーションとは、対象企業(あるいは事業)をいくらで買うかという企業価値(事業価値)の算出行為を指します。
バリュエーションの手法としては、その企業が将来生み出す利益に着目して企業価値を算出するインカムアプローチのうち、将来キャッシュフローを割り引くことで事業価値を算出するDCF法が一般的です。他にも、類似事業を行っている上場企業と比較するマーケットアプローチ(類似上場会社法など)や、純資産をみるネットアセットアプローチ(再調達時価純資産法など)があります。
上場企業の株式を買うなどの純粋な株式投資時のバリュエーションとの違いとしては、単に対象企業単体の将来キャッシュフロー予測からバリュエーションをしても、他の買主候補よりも良い価格を提示できないことから、自社とのシナジーを発揮した場合の将来予測に基づいて、バリュエーションを行うことが広く行われています。
その他、支配株主となる場合はコントロールプレミアムを上乗せする、少数株主になる場合や未上場会社である場合にはマイノリティ・ディスカウントや非流動性ディスカウントで割り引くなどの考え方があります。
M&Aにおいて、買主候補が対象企業のバリュエーションを行うのは、最後ではなく、インフォメーション・メモランダムが提示された後、基本合意書(LOI)を結ぶ前です。買主候補が早めにバリュエーションを提示することで、そもそも金額の目線感がまったくあっていないのに、双方がデューデリジェンスなどに時間やお金をかけるという無駄を防ぐことができます。
written by @raq_reezy
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