滝石組とは
滝石組とは、滝をつくるための石組です。滝石組の組み方によって、滝の流れ方が変わるため、滝石組は非常に重要です。
滝石組については平安時代の『作庭記』が書かれた時期に確立されました。同書では、滝の形状について、詳しい説明が記されています。
例えば、二筋の水が向かい合うように落ちる滝を「向い落ち」、石に当たって左右の片方だけに落ちる滝を「片落ち」といいます。他に、水が岩肌を伝わずに真下の滝壺に直接落ちるものを「離れ落ち」、水が布のように広く綺麗に落ちるものを「布落ち」と呼びます。
また、石の方にも名前があります。例えば、水が落ちる部分に置かれた石は「水落石」、水落石を両側から挟むように置かれた石を「滝添石」、滝壺や流れに置かれて水流を左右に分けるものを「水分石」などと呼びます。
なお、枯山水の庭園では実際に水を流すことはありませんが、石組だけで滝が流れている様子を表現します。こうした枯山水の滝石組は「枯滝石組」と呼ばれます。
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関連参考書籍
本記事を書くにあたり、以下の書籍を参考にしています。日本庭園の種類や歴史、構成要素について、初心者にもわかりやすく解説されています。
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